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トランシーバから呼ばれる。

#ちょっと遅くなったけど、4年前の新潟中越地震の回想。しかも若干途中書き。

「ケーンさんへの確認です。」その飲み会の席、当時携帯電話のようにつかっていたトランシーバが時折そんな風に鳴る。オカサカはその通信に適当な返事をして交信は終わる。交信が終わると目の前にいる町内の役員さんに八海山をつがれながらまた話を進める。

10月23日と言えば4年前中越地震の日。当時現地は被災後そのまま冬を迎え、例年より遅い初雪かと思ったら10年ぶりの大雪のシーズンとなった。トランシーバでの「死活確認」は連日町内会の役員さんと夜のみに行ってしまうオカサカが雪の中に埋もれて寝たりしていないかを確認するものだった。応答がなかったらちょっとした「捜索救出作戦」が展開される。現に酔って雪に埋もれていたのを仲間のボランティアに回収されたことが数回あった。

あの時は朝起きれば雪だらけで雪掘り(=一般でいう雪かき)から始めないと一日が始まらない状況だった。毎晩地元の誰かと飲みに行っていたのは気晴らしではなく酔った勢いで彼らの口から発生する事情の聴取が目的だったからだ。コーディネータとかコミュニティワーカといえば聞こえはいいが、結局こうやってバカみたいにひたすら話を聞くのが現地にいる「アクセスポイントさん」の役割だ。親しくなりすぎてこちらからはどうすることもできないプライベートな話も当然聞こえてしまう。

被災地の情報を迎えに行くことはいわば「救援工作のための諜報活動」に相当する。救援工作の内容はその情報をつかって活動する団体のミッションに依存する。ミッションとニーズは当然コンフリクトを起こすので話を聞いていて(医者で言う)専門外なことがほとんどだ。人間同士がサシで話をしている中に汎用性のある災害情報など微塵もない。あるのはその人がそれまで歩んできた人生と不安でいっぱいの未来への恐れだ。福祉で言うケースワークのテクニックなど全く歯が立たない。ゆえに介入すらできないケースが多いし介入すること自体がおこがましいと思えてしまう。

…とふと思い出した。

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